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神奈川を歩く


目次

その1 花の名所


その2 風景の良いところ
 

その3 川岸の散歩道など



三輪正彦さんへのメールはこちら
●神奈川を歩く(その1)                  三輪 正彦

テニスクラブで気の合った四人の男で、近隣をハイキングすることを目的として「湘南あるくかい」なるグループを立ち上げた。
平成18年5月11日、第一回は茅ヶ崎の里山公園から藤沢少年の森まで、雨の中を四人で往復した。以来、月2回、コツコツと歩いて約五年、この間メンバーも増えて、常時十数人でワイワイと歩きながら、この会も110回を超えるに至った。
歩く範囲は茅ヶ崎を中心に、電車やバスを使うときでも片道一時間程度としているので、概ね神奈川県内となるが、神奈川県もなかなか広く隠れた名所も多い。私が書き残してきた「あるくかい」の記録から、「神奈川の名所」を私の独断と偏見で選び紹介してみたい。

メンバーの中には、写真撮影を趣味とする者も多いので、先ずは「花の名所」を季節ごとに幾つか挙げてみる。

:観光案内などにも、梅の名所として紹介される場所は多い。茅ヶ崎から行くに便利なところを幾つか紹介しよう。

曽我梅林:梅林が何箇所かに分かれているので、地図などを確かめて上手に回ること。東の小高い丘「見晴台」に上れば、眼下に広く梅林、その向うに白い富士山が眺められる。
田浦梅の里:長い上り坂がつらいが、広い斜面の明るい梅園、足元には水仙の群れ、遠く東京湾を行く船がかすむ。
幕山公園:湯河原の梅園。広い谷一面に、四千本の紅梅、白梅、しだれ梅が植えられている。上りが辛いが山頂まで上れば、遠く大島も望まれる。
熱海梅園:幕山より規模は小さいが、やはり谷一面に各種の梅が咲き誇る。
 そのほか、三渓園、根岸森林公園なども梅の名所として挙げられようか。

早咲き桜:早咲き桜の名所として有名なのは伊豆の「河津桜」であるが、近年、観光客が多すぎて味わいがなくなったとも言われるので、その他の幾つかの名所をご紹介する。

松田ハーブ園:JR松田駅の東、東名高速道の上に広がる斜面に、早咲き桜が植えられている。シーズンには桜のもとに菜の花も咲き乱れ、紅と黄色のハーモニーが楽しめる。西の空には雪の富士山の大きな姿も望まれる。
 往復とも歩くのが大変と考える向きには、往きはバス、帰りに桜の林の間を下り駅まで歩くのもよいだろう。
三浦海岸:京急三浦海岸駅から小松ヶ池公園に至る沿道に桜並木が続く。池の周りにも早咲き桜が多数植えられている。少し遠いが、ここもお勧め。
小出川:地元の小出川にも、早咲き桜は植えられている。ただし、まだ植えられてから日が浅く木も小さい。数年後が楽しみである。

:日本人が「花」と言えばそれは「桜」、各地に桜の名所は多く、諸氏それぞれにご贔屓の「桜の名所」を持っておられると思うが、近在の桜の名所を挙げてみたい。

高座渋谷千本桜:引地川とそれに沿う道に四列に植えられた桜並木が続く。川には鴨が泳ぎ、花筏がゆったりと流れていく。高低がないので、川岸に沿って歩くことをお勧めする。
湘南平:JR大磯駅の北の丘陵地帯の頂上、湘南平と名付けられた広場の周囲に多数の桜が植えられている。健脚ならば高麗神社から上ってみるのも良い。
弘法山:秦野の町の東にある弘法山も桜の名所として有名。下から上るのは急坂でつらいが、そのシーズン一見の価値はある。ここから鶴巻温泉に下る道も楽しい。下って「弘法の湯」で一浴びすれば、まさに天国。
寄(やどりき):しだれ桜の銘木としては、入生田のしだれ桜が有名であるが、この春訪れた松田町の一集落「寄」のしだれ桜も素晴らしかった。
「醍醐」「土佐原」「中山」などと名付けられた巨木で、このほか中津川の岸にしだれ桜の並木もあり、シーズンには「さくら祭り」も開かれるという。
そのほか、葛川の桜並木などもお勧め。

ツツジ:サツキやツツジの名所も多いが、ここではその二、三を紹介してみる。

山のホテル:箱根の芦ノ湖に面した広い斜面一杯に、色とりどりのツツジが咲き乱れるのはまさに圧巻、裏には石楠花の美しい庭もあり、まずは第一のお勧め。
姫の沢公園:熱海から十国峠に至る道の途中、山の斜面に広がる公園。公園の上の口から入り、下りながら、ツツジその他の花を楽しむのが良いでしょう。
湘南国際村:葉山の国際村東側の、間門沢調整池の広い斜面も、そのシーズンにはツツジで覆われる。九十九折の散策路を、花を見ながら歩くのも楽しい。

菖蒲:あやめや菖蒲をメインにする公園は少ないが、次の三つほどを思い出す。

横須賀菖蒲園:その名の通り、広い菖蒲がメインの公園。花の世話を早乙女姿の女性がやっている。睡蓮、紫陽花なども多く植えられている。
あやめの里:厚木市歌川にある「あやめの里」には二万株のあやめが咲き誇る。駅からのアクセスは悪いが、愛甲石田駅(小田急線)や門沢橋駅(相模線)からハイキングをかねて歩くのが良い。近くの柏木牧場のアイスクリームも絶品。
二宮・せせらぎ公園:小さな谷間の菖蒲園。上述のあやめの里に比べれば、花の数も少なく面積も狭いが、谷あいの静かな環境にあり、訪れた時小雨が降っていて、そのしっとりとした風情が記憶に残っている。

紫陽花:紫陽花が有名な寺院は多い。北鎌倉の明月院などはその代表であろう。ここでは、さほど有名ではないが、紫陽花の楽しめる場所を選んでみた。

あじさいの里:開成町の田圃のあぜ道に多くの紫陽花が植えられている。一株一株が大きく群生し、また、その地域も広いので、見て回るには相当な時間が必要となる。
紫陽花というと、何か物陰に咲く暗いイメージも抱かれるが、ここは広い青空の下、おおらかに咲いている。
成就院:新しい紫陽花寺として今売り出し中のため、シーズンにはかなりの人出で混雑する。江ノ電・極楽寺駅からここを経て御霊神社さらには長谷寺へと歩くのがお勧めのコース。
妙楽寺:川崎市多摩区長尾にある川崎の「あじさい寺」。程よい広さの庭に紫陽花が揺れる。

コスモス:無数のコスモスが風に揺れるさまは、秋の風情として万人に好まれる。畑の隅、荒地の片隅に咲くコスモスにも風情があるが、広い敷地に咲くコスモス畑を挙げてみよう。

立川昭和記念公園:この公園は神奈川県ではないが、広大な敷地のあちこちにコスモス畑が見られ、シーズンには写真を撮る人が多い。
くりはま花の国:広い谷一杯にコスモスが咲き乱れる。
ソレイユの丘:花はソレイユ(ひまわり)がメインだが、コスモス畑も捨てがたい。
 小規模ではあるが、茅ヶ崎里山公園、浄見寺近辺などでもシーズンにはコスモス畑が楽しめる。

紅葉:花ではないが、紅葉の景色も捨てがたい。

箱根:箱根には紅葉の名所が多い。シーズンは十一月後半で、湯坂道、芦ノ湖東岸、西岸などの紅葉が美しい。とりわけ湯坂道は紅葉のトンネルになっているところもあり、ぜひ、シーズンに訪れてみてほしい。
大山:大山の紅葉の名所としては、大山寺、日向薬師近辺などが挙げられる。とくに大山寺の紅葉は、急な石段の両側から楓が枝を伸ばし、真っ赤な紅葉のトンネルとなる。
紅葉谷(獅子舞):鎌倉宮の横を奥へと進み、瑞泉寺への道から左に入ってしばらく歩くと、ここが鎌倉かと思えるほどの深山幽谷になる。ここは紅葉谷(獅子舞)と呼ばれ、鎌倉の紅葉の名所の一つである。天園ハイキングコースからの下り道につかうと良い。
大雄山最乗寺:杉の巨木が立ち並ぶ林の中の古刹。木漏れ日の中に、紅葉したカエデが燃え立つ。

 花の名所はまだまだあると思うが、この辺で後は次号に譲りたい。

三輪 正彦


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●神奈川を歩く(その2)          三輪 正彦

前号では花の名所をいくつか挙げてみたが、この号では、まず風景の良いところを述べてみたい。

 まずは山と丘陵、大山や箱根外輪山など高い山は除き、ハイキング程度で楽しめるところをいくつか。

天園ハイキングコース:北鎌倉の明月院から、鎌倉の町の北をぐるりと囲む丘陵地帯(俗に「鎌倉アルプス」と呼ぶらしい)を歩き、瑞泉寺さらには明王院までの道は、春は桜、夏は若葉、秋は紅葉と楽しめる格好のハイキングコース。ここを歩かれた諸氏は多いのではないでしょうか。
鷹取山:昔「石切り場」であったこの山には、いくつもの断崖が残り、フリークライミングを楽しむ人も多い。一角には、自然石を彫った石仏像も残されている。
吾妻山:東海道線二宮駅のすぐ北にある。上りは階段が続き少々きついが、頂上は広い芝生になっている。菜の花、桜などの季節は大勢の写真同好の士で賑わう。西には伊豆半島、前面には遠く伊豆大島、左手には三浦半島まで望まれる。
三浦丘陵地:京急三崎駅周辺から三戸浜、網代湾、油壺あるいは三崎漁港にかけては広い台地で、畑では野菜類の栽培がされている。有名な観光スポットといえば三崎漁港、城ヶ島ていどだが、空の広い明るい台地を歩くのは大変気持ちがよい。
遠藤原:平塚富士見カントリークラブの北に広がる台地は、「遠藤原」と呼ばれ広い畑地になっている。大山や箱根、富士山が目の前に見え、ここも空が広く明るい台地で、春から新緑の季節のハイキングにはうってつけであろう。

山(丘陵)の次は、やはり海であろうか。海といっても、風景の良い磯や岬をいくつか挙げてみよう。

荒崎海岸:松が生えた大きな岩が並び、波がそれを洗う。まさに「磯」という風情である。三崎街道の矢作入口バス停で降り、和田長浜を荒崎まで歩いたことがあるが、潮の香のつよい歩きであった。
三ッ石:真鶴半島のはずれにある大小の岩が転がる磯。真鶴駅から半島を縦断するように歩き、着いた果てが三ッ石であった。
観音崎:古くは要塞として使われていたので、砲座跡、弾薬庫跡、それらをつなぐレンガのトンネルなどがあり「レトロ」な雰囲気、少年探偵団のような気分になれる。観音崎海岸のボードウォークも海の香を楽しむのにお勧め。
立石・秋谷海水浴場:何の変哲もない海水浴場だが、立石と呼ばれる大きな岩が、浜から少しはなれた海の中に立っている。江戸時代は観光スポットの一つで、これを見に江戸から旅をしてきたのだという。
猿島:磯や岬ではないが、ここで紹介する猿島は横須賀の沖に浮かぶ小島。ここも古くは要塞として使われていたので、迷路のような通路、切り通し、レンガ積みのトンネルなどが残り十九世紀にワープ。

 磯や岬の次は、水つながりで池や沼、湖をいくつか。

芦ノ湖:神奈川県の湖といえば、まず芦ノ湖。冬の芦ノ湖に遊んだことはないが、春から晩秋まではそれぞれにすばらしい表情を見せてくれる。紅葉の項でも紹介したが、秋の芦ノ湖は特に秀逸と思われる。
震生湖:関東大震災の際、小さな川が堰き止められて出来た池。周囲を森に囲まれた静かな水面には、釣り人が釣竿を伸べる。新緑のシーズンは、この池の周辺、渋沢の丘陵地帯はすばらしいハイキングスポットになる。
中井厳島湿生公園:中井町井ノ口にある湧き水の池。中心に厳島神社を祭る小さな島がある。元は田圃であったところを公園として整備したという。
池には小魚やザリガニが泳ぎ、それを狙って白鷺などが舞い降りる。
夏の「歩き」は暑くて辛いが、この池の端で水を渡る涼風を浴びると、本当に生き返る。
神奈川県内には、相模湖、津久井湖、丹沢湖、宮ケ瀬湖などの人造湖が多いが、有名なそれらの紹介はガイドブックに任せる。

ヒトの祖先は木から降り森を出て現代のヒトに進化したという。その祖先のDNAの故か、森の中を歩くと心休まると感じるのは私だけであろうか。ここから森や林、里山などを紹介してみたい。

藤沢・少年の森:「あるくかい」の第一回目の目的地であった。雨のために十分に回ることが出来なかったが、案内図では各種の森の遊びが出来るようである。チャンスがあればもう一度行ってみたい森の一つである。
むじな峠・順礼峠:飯山観音からむじな峠、順礼峠を経て七沢森林公園に至る「関東ふれあいの道」の一つ。森の項に入れるべきか、山の項にするべきか迷ったが森林公園を含むので森の項とした。起伏の多い山道であるが、まさに森の中を歩く風情、ただし、清川カントリークラブの上を通るとき、林の合間にゴルフコースが見えるのが少し興ざめではあったが。
日向薬師:日向薬師周辺とここから七沢温泉までの山道は、正月などを除けば車も少なく、野生の猿の群れも見られる静かな森の道である。健脚向きには、日向薬師から大山の下社までの山道も森の道を楽しめる。
横浜市内の森:横浜市内には自然を残した公園がいくつもある。舞岡公園(戸塚区舞岡町)、寺家ふるさと村(青葉区寺家町)、泉の森(泉区岡津町)、新治市民の森(緑区新治町)、横浜自然観察の森(栄区上郷町)などがそれで、いずれもよく整備され、里山の雰囲気もよく残されている。
ただし、その森のすぐ周囲まで開発されつくし、森を出ると急に現実に引き戻されるのが残念ではあるが。
鎌倉中央公園:住宅街から少し入ると、ここが鎌倉かと思えるほどの、突然の森になる。谷を中心に周辺の山一つが整備され、手じかに「田舎」を感じられる公園である。
楠の原生林:あまり整備されていないので、いかにも原生林を感じさせるのは真鶴半島の先端付近の「楠の原生林」で、楠の大樹がうっそうと茂る様は壮観である。

 江戸時代あるいはそれ以前の街道であったが、今は脇道としてのこるものを古道という。茅ヶ崎では大山街道が古道と言えよう。神奈川県内には大山道(大山街道)あるいは鎌倉道(鎌倉往還)と呼ばれる道が幾つも残ってはいるが、ほとんどが拡幅と舗装によって昔の面影を残しているところは少ない。現在も昔の面影を残す古道を二三挙げてみよう。

旧東海道:その一つは東戸塚から保土ヶ谷の間に残っている。JR東戸塚駅から東に長い坂道を上ると環状2号線があり、それと現在の東海道(1号線)との間に1号線と並行するように、旧東海道の一部分が残っている。
小山状の品濃一里塚、焼餅坂、境木地蔵尊、権太坂などの地名に当時の名残があるが、現在ではごく普通の道である。
 旧東海道の名残はもう一ヶ所、箱根に残っている。湯本の三枚橋から畑宿、甘酒茶屋を経ては箱根町に至る「旧街道」が概ねそれにあたるが、各所で経路の変更、拡幅、舗装のため、元々の古道は寸断され、甘酒茶屋の上から箱根町までのわずかの区間のみ昔の面影を残す道が、「石畳」として残っている。この道を歩いてみると、石畳として舗装はされているものの傾斜はきつく、昔の旅人の難儀が想像される。
 紅葉の項で述べた「湯坂道」もさらに古い江戸時代以前の東海道の名残で、一部に「石畳」が残っている。ここも相当な急傾斜の道である。
足柄古道:鎌倉時代の東海道は箱根を越えず、足柄峠から御殿場へと抜けていたという。その頃の名残が大雄山の北にある「足柄古道」で、地蔵堂など昔を思わせる建物も残っており、現在は生活道路の一部になっている。
名越切通:三方を山に囲まれた要害の地、鎌倉に幕府を開いた源頼朝は、周辺の地との交通と防御を兼ねて、山を開き細い道を設けた。これを切通と呼び鎌倉周辺に何箇所か残っているが、いずれも現在はあまり使われず寂れている。これも古道の一つと考えてよいだろう。
名越切通も森の中に続く細い道で雑草に覆われていた。ここを歩いた日は小雨も降っており、滑りやすい山道であった。

(つづく)

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●神奈川を歩く(その3)            三輪 正彦

 
最後のこの号では川岸の遊歩道、きれいな用水の流れる街、歴史的建造物などを取り上げてみたい。

川岸に設けられた遊歩道は、車も入らず、起伏も少なく、歩くには快適な道である。それらの幾つかを紹介しよう。

酒匂川東岸:御殿場線の上大井駅で降り、古い町並みを西に向って進むと川岸に出る。ここから北に向かって松並木の道をのんびりと歩く。左手には箱根の山々、富士山が手に取るように見える。
酒匂川西岸:小田急線の富水駅で下車、二宮尊徳記念館を見学してから堤の遊歩道を北に向かった。途中、矢倉山と富士山が重なる不思議な光景が見られる。
 酒匂川の土手歩きは、ともに松田のハーブ園を目的地に歩いた。
相模川東岸:平太夫新田から土手の道にでる。広々とした川原を見ながらひたすら北に歩く、銀河大橋を越え、目久尻川までが丁度よい距離。
相模川西岸:湘南大橋から歩き始めると、須賀港、ついで、春はポピー、秋はコスモスが楽しめる「光と風の花づつみ」を経て銀河大橋へ、この橋の近くには由緒ある前鳥神社、さらに北上すると「田村の渡し跡」を経て神川橋に至る。この橋の近くには八坂神社がある。名跡めぐりも楽しい。
 全コースを歩き通すのはなかなかきついので、湘南大橋から銀河大橋までと銀河大橋から神川橋と二回に分けて歩いた。
いたち川:横浜自然観察の森を源流に大船駅の近くで柏尾川に注ぐ、さほど大きな川ではないが、下流には両岸に明るい遊歩道が設けられている。
上流では細い流れとなり川の中に飛石を置いてそこを歩くようになっている、少し不思議な散歩道である。この先は「横浜自然観察の森」、豊かな森と水が残っている。
引地川:源流は森の項に書いた「泉の森」、上流には桜の項に書いた「高座渋谷・千本桜」、中流には「親水公園」ここから下流にかけて遊歩道があり海まで歩くことが出来る。
 このほか桜の季節の葛川、芝桜の渋田川、境川遊歩道なども楽しい。地元の小出川も寒川から海岸まで遊歩道が整備されている。一度歩いてみてはいかがですか。

 大きな川ではないが、きれいな用水の流れる街を二つ紹介する。

座間:相模川東岸に開けた座間の町には、番神水、龍源水、鈴鹿の泉などと名付けられた湧き水が市内十数か所にある、これが街中のきれいな流れとなっている。クレソンが揺れる小川には、カワニナが育ち、それを餌にホタルが増え、初夏の夜を彩るという。
 鈴鹿神明社と龍源寺とのあいだ鈴鹿の小路や、円教寺前の番神水公園などがここのお勧めのスポット。
水郷田名:相模原市の西、相模川に面した現在「水郷田名」と呼ばれる地も、いくつもの湧き水が、街中に、鯉が泳ぎ水草の揺れるきれいな流れをつくっている。この地は、昔、相模川の水運で栄えた歴史があり、それを思わせる神社仏閣が残っている。烏山用水に沿った小道が散策には適している。
 
古い町並みや歴史的建造物を見て歩くことを楽しむ方もおありかと思います。「あるくかい」で見てきた良さそうな所を二つ、三つ。

横浜の歴史的建造物:横浜は古くから外国との交易で開けた土地なので、西欧風の歴史的建造物も数多く残されている。
思いつくまま書き連ねると、赤レンガ倉庫、横浜第二合同庁舎(旧生糸検査所)、神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行)、日本興和馬車道ビル(旧川崎銀行)、横浜郵船ビル、横浜税関本館庁舎、神奈川県庁本庁舎、横浜開港記念会館、横浜海岸教会等々、十指いや二十指に余る建物がある。あるものは昔のままに、また、あるものはその外観だけを残して生まれ変わっているが、いずれも良い雰囲気の残る建造物である。
 横浜にはまた明治時代の外国の商人、外交官などが住んだ洋館が多数残されている。
横浜の山手地区に多いが、外交官の家、ブラフ18番館、カトリック山手教会、ベーリック・ホール、エリスマン邸、山手234番館などが有名である。
古民家:多くは公園内に移築され、前述した森の項、里山の一風景として残っているものが多い。三渓園には幾つもの木造の建物が残されている。
保土ヶ谷には明治時代のものとされるが、旅籠跡として「本金子屋跡」が残っている。
 歴史的建造物としての寺院については、各種の観光案内や専門書が出ているので、ここでは割愛する。

春や秋に戸外を歩くのは本当に心地よい。歩いたあとの弁当は青空のもと、それだけで十分幸せになれる。月二回を定例とする「あるくかい」は、しかし、熱い夏も極寒の冬も、とにかく歩くことになっているが、これはなかなか辛いものがある。しかし、そこはそれ、辛い歩きの後に、おいしい「ニンジン」をぶら下げ、そこに向ってがんばることになる。
例えば夏のニンジンはビール園、ここ数年は、足柄のアサヒビール工場に付属するレストランで、ある年は東山北駅から西に向って、次の年には山北駅から南に向って、また、次の年は大雄山から東にむかって大汗をかきながらひたすら歩く。ビール園ではジンギスカン鍋をつつき、大ジョッキを傾ける。冷たいビールが体に一挙にしみ込み、まさに至福のひと時。
冬の歩きでは、忘年会として横浜中華街の中華料理が「ニンジン」になり、また一月には初詣と称し寒川神社まで歩き、参拝のあとの宮山の「イタリアン」が「ニンジン」、ピザをつまみにワインを飲む。
かくして、春夏秋冬、野を街を山を川辺を、ワイワイとお喋りをしながら、今しばらくは「元気な老人の群れ」が神奈川県内を徘徊するのである。

独断と偏見で選んだ「神奈川県の名所」、本来ならば簡単な地図と最寄の駅、交通機関などを付記すべきかと思われるが、興味のある方は、ネットなどで調べてみてください。自動車で行くのは簡便だが、出来れば地図を片手に、その周辺を歩いてみることをお勧めします。この雑文が、皆様のハイキングなどの楽しみにいくらかでもお役に立てれば幸甚です。

神奈川って本当に良いところですね。


宮崎弘徳さんから次のメールがありました
三輪正彦さんの「神奈川を歩く」連載は、「花」「景観」「歴史的建造物」とテーマごとに紹介されていて、読んだ後の印象がまとまってとてもよかった。それにしても、広いなぁ、神奈川って! そのほかたくさん「歩きどころ」「見どころ」があるでしょうから、なにかの折りにまた紹介してください。

三輪正彦さんから次のコメントがありました
宮崎さんからのメール、たいへん励みになります。現在、200回をめざして、月2回、「歩き」を続けています。文がまとまったらまた投稿の予定です。

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